※レース画像をJRA公式ホームページから引用
2020年10月25日、京都競馬場で菊花賞(芝3000m)が行われました。
JRA公式の菊花賞レース結果
2020年の菊花賞を制したのは、コントレイル
競走成績:7戦7勝(2020年10月25日現在)
春の皐月賞、ダービーに続き、菊花賞も制して、見事に牡馬3冠達成となりました。
牡馬3冠達成は史上8頭目。
- セントライト(1941年)
- シンザン(1964年)
- ミスターシービー(1983年)
- シンボリルドルフ(1984年)
- ナリタブライアン(1994年)
- ディープインパクト(2005年)
- オルフェーヴル(2011年)
- コントレイル(2020年)
無敗での3冠達成は、シンボリルドルフ、ディープインパクトに続いて、史上3頭目の快挙です。
そして、ディープインパクト、コントレイルは父子2代で無敗の3冠。
さらに、前週は牝馬のデアリングタクトが無敗で牝馬3冠を達成して、牡牝ダブルで無敗での3冠となり、リアルタイムでこの快挙を見れて、本当に嬉しいです。
また、15年前ディープインパクトの3冠もリアルタイムで見ていたので、15年経ってコントレイルの3冠は非常に感慨深いものがあります。
コントレイルの血統
父:ディープインパクト
母:ロードクロサイト
母の父: Unbridled’s Song(アンブライドルズソング)
血統表は以下の通り。
父はディープインパクト。
ディープインパクトの最高傑作と言っても良いかもですね。
しかも、ディープインパクトが亡くなってから、コントレイルのような馬が出てくることは、血を繋ぐっていう力が強いような気がしています。
母ロードクロサイトは、中央で7戦未勝利。
母の父Unbridled’s Songは、アメリカでは名馬ですね。
母父Unbridled’s Songってのは、良い馬が多いような気がします。
母系はUnbridled’s Song始め、ダート血統なので、菊花賞のようなタフなレースには向かないと思いましたが、さすがに力が違いました。
レース映像
コントレイルは3番(黒色の帽子)です。
前々日金曜日が雨で、土曜で良まで回復、当日日曜は快晴で、絶好の競馬日和でした。
馬場はこれまでに雨の中でレースが行われたことも多く、内側は荒れていて、専ら内を空けて走る馬も多く、外差し馬場となっていました。
馬場:良
天候:晴れ
レース時計:3:05.5
前半1000m:62.2
ラスト4F:47.8
ラスト3F:35.6
前後半600mのラップバランス:36.8 – 356
前後半800mのラップバランス:50.1 – 47.8
1000mごとのラップバランス:62.2 – 62.6 – 60.7(ミドルペース)
コントレイルはパドックがとても良く見え、絶好の仕上がりだなと感じました。
枠は内枠3番だったので、良い位置だったと思います。
スタートは問題なく出て、中団7番手くらいに付けます。
キメラヴェリテが引っ張って逃げる展開だったため、馬群も密集することなく、展開も問題なかったと思います。
ただ、スタート直後、1周目の3コーナーからすぐ、ルメールジョッキー騎乗のアリストテレスがぴったりマークする展開になりました。
コントレイルは道中行きたがる素振りを見せていて、アリストテレスのプレッシャーがすごかったと福永ジョッキーもコメントしていました。
勝負所の2周目3コーナーから徐々に上がっていき、最後の直線を迎えるところでは、先頭を射程圏内にとらえます。
コントレイルは以下、赤矢印で示した、黒色の帽子です。
ここでも外からアリストテレスが来ています。
以下が最後の直線入り口からのレース映像です。
レースのポイント
外から来たアリストテレスが良い手応えだったので、最後はヒヤヒヤしましたが、クビ差凌いでコントレイルが勝ちました。
この最後の直線の叩き合いは非常に見応えがあり、とても感動しました。
ルメールジョッキーもずっとコントレイルをマークして、最後は勝ち切るというのをイメージしていたと思いますが、流石のレース運びでした。
ディープインパクトが負けた有馬記念を思い出しました。(ハーツクライに乗っていたのがルメールジョッキーでした)
そして、コントレイルは、並ばれても抜かせず勝ち切るのが、やっぱり力が抜けているなと思いました。
レース中ずっとマークされていたり、時計が掛かる馬場での3000mなど、決して得意条件とは言えない中でもしっかり勝ち切る、そういうのが名馬かなと感じます。
福永ジョッキーのレース運びも上手くて、「長距離は騎手で買え」と言われる所以が、本当にそうだなと感じるレースでした。
2着はアリストテレス。
前述の通り、ルメールジョッキーは見事でした。
そして、エピファネイア産駒であるように、3歳秋は成長も見られると思いますし、牝系もグレースアドマイヤの牝系なので、リンカーンのように長い距離も合うんだと思います。
今後の成長も注目ですね。
3着はサトノフラッグ。
道中はずっと後方でしたが、最後の直線の位置取りが見事でした。
外から上がっていきましたが、最後は外を回しすぎることなく、ブラックホールの内を突いたので、その分の3着かなと思います。
菊花賞のようにロングスパート戦になれば、やっぱり力はありますね。
4着はディープボンド。
ダービーと同様に、前目から粘り込みを図って、4着でした。
力は出し切ったと思いますが、3冠レース全てに出走して、惜しい競馬を続けているので、今後もチャンスはありますかね。
キズナ産駒の成長力が分かりませんが、今後も重賞勝って欲しいです。
5着はブラックホール。
道中はサトノフラッグと同じような位置でした。
ただ、直線は大外に出したので、その分の差かなと思います。
あと、藤岡ジョッキーもコメントしていましたが、ヴェルトライゼンデの後ろにいたので、ヴェルトライゼンデの動きに左右されてしまう結果となりました。
ヴェルトライゼンデの反応がもうちょっと良かったら、結果は変わったかもしれません。
来年の天皇賞春は面白そうです。
2番人気のヴェルトライゼンデは7着。
位置取りは良かったですが、最後は伸びませんでした。
最終追い切りが併せ馬でちょっと遅れていたので、調子が万全では無かったのでしょうか。
あと、父ドリームジャーニーもオルフェーヴルも京都が得意ではなかったので、ヴェルトライゼンデも来年の天皇賞春の方が面白いのかもしれません。
3番人気のバビットは10着。
果敢に先行しましたが、最後は力尽きて10着。
GⅠも初めてでしたし、GⅠの圧に負けた感じですかね。
得意条件なら普通に巻き返しできそうです。
その他では、ロバートソンキーが内側を伸びて6着でした。
ジョッキーが久々のGⅠや、関東からの遠征でしたが、この結果は驚きでした。
トウカイテイオーの近親ということで、今後も頑張って欲しいです。
僕自身はヴァルコスに期待していましたが、8着でした。
1周目のスタンド前で1頭だけ内側を通り、コントレイルの内側を取りましたが、2周目3コーナーからでスピード上がった時に置いていかれました。
直線は外に出したらどうだったかな?というのはありますが、成長力があると思うので、古馬になってからまた期待したいと思います。
次は古馬勢との対決へ デアリングタクトやアーモンドアイとの対決はあるか?
3冠達成ということで、今後は古馬との対決になります。
次はジャパンカップを考えている、とのことでしたが、状態を見てから、とのことでした。
デアリングタクトやアーモンドアイとの対決を見たいですね。
アーモンドアイは天皇賞の後は香港に行きそうなので、対決は実現しない可能性が高いですが、対決したらどうなるかな?と考えるのも楽しいですね。
海外では、この勝利をきっかけに来年2021年の凱旋門賞の1番人気になったそうです。
来年の世界情勢はどうなっているか分かりませんが、こうなると凱旋門賞挑戦も見てみたいですね。
ディープインパクトが勝てなかったレースでもありますし。
今後のコントレイルの活躍も非常に楽しみです。
コントレイルと福永ジョッキー、そして関係者のみなさん、3冠達成おめでとうございます。
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